用語集

エンジニアリングプラスチック(エンプラ) とは

エンプラとは、エンジニアリングプラスチック(Engineering plastic)の略語であり、一般的には金属代替で使用出来得るプラスチック樹脂と言われています。

エンプラの特徴としては、耐熱性の高いことです。元々熱に弱いとされるプラスチックの性質を改良した熱に強い合成樹脂がこのエンプラです。この耐熱性能が存在することで機械的強度が良くなっています。強度や温度条件で、金属製品と汎用プラスチック樹脂製品との間で使用されることや金属部品のサブ部品として使用されるケースもあります。

しかしながら、エンプラの持つ特殊な性質がリサイクル性に悪影響を及ぼすこともあり、ベンゼン環構造が多く存在する分子構造エンプラは微生物分解性に欠くことがあります。

またエンプラ自体は、その性能が故に汎用プラスチック樹脂より比重が重く高価であり、加工性も汎用プラスチック樹脂より簡単ではありません。

用途としては、電気機械部品や筐体ハウジングに使用されています。

有名な5大汎用エンプラ樹脂としては、ポリアセタール(POM)ポリカーボネート(PC)ナイロン樹脂・ポリアミド(PA)ポリブチレンテレフタレート(PBT)ポリフェニレンオキサイド(PPO)があります。その他のエンプラ樹脂には、超高分子ポリエチレン(UHPE)やガラス繊維入りプラスチック樹脂などがあります。

▷ エンジニアリングプラスチックの製品一覧はこちら


また、汎用エンプラが耐熱性100度程度で長時間使用できるとするならば、150度程度で長時間耐熱性を発揮するエンプラ樹脂のことを、スーパーエンジニアリングプラスチックと言います。また、スーパーエンジニアリングプラスチックは、耐溶剤性にも強いです。

このスーパーエンプラの種類としては、ポリサルフォン(PSF)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリイミド(PI)、フッ素樹脂(fluorocarbon polymers)、液晶ポリマー(LCP)などがあります。

▷ スーパーエンジニアリングプラスチックの製品一覧はこちら

このページに掲載されている企業・商品・材料等情報は、当協会が各企業の公式ホームページに掲載されている情報等を収集した上で、掲載を行っております。情報を精査し正しい情報掲載をしておりますが、当協会がそれを保証するものではありません(情報に誤りがあった場合は、お問合せフォームよりご連絡ください)。また、各種引用元のデータの変更、追加、削除などにより生じる情報の差異について、当協会は一切の責任を負わないものとします。当協会は、当サイトの掲載情報から直接的、または間接的に発生したと思われるいかなる損害についても責任を負わないものとします。  

-用語集
-

関連記事

lca cfp

反応速度定数(reaction rate constant)とは

反応速度定数(reaction rate constant)とは化学反応が原系から生成系に向かう速度の指標です。温度や圧力が一定で、同じ溶媒での反応であれば反応速度は基質の濃度に依存して変化します。反 …

lca cfp

揮発性有機化合物(VOC/volatile organic compounds)とは

揮発性有機化合物(VOC/volatile organic compounds)とは常温常圧で揮発性があり、大気中で気体になる有機化合物です。揮発性有機化合物にはトルエン、メタノール、アセトン、n-ヘ …

lca cfp

澱粉ポリエステル(starch polyester)とは

澱粉ポリエステル(starch polyester)とは植物由来の澱粉とポリエステルによって製造させるポリマーアロイです。GSIクレオスによって開発が進められている生分解性プラスチックのマタビー(Ma …

lca cfp

過酸化物(peroxide)とは

過酸化物(peroxide)とは2つの酸素原子が単結合によって結合している構造を持つ化合物です。過酸化物はペルオキシドとも呼ばれています。過酸化物の一方の酸素がアルキル基によって置換され、他方は水素が …

lca cfp

変性デンプンおよびデンプンベースのプラスチック(STARCH)

目次1 物性2 市販のバイオプラスチック3 用途 物性 デンプンは最も豊富な生体高分子の1つです。それは完全に生分解性で、安価で、再生可能で、化学的に簡単に変更できます。したがって、デンプンおよびその …