樹脂プラスチック材料環境協会 / Resin & Plastic Materials Environmental Association

ほしい「原料・材料・素材・機械・加工・技術・環境ソリューション」を持つメーカーと、直接つながる / "Connect directly with manufacturers that provide the desired raw materials, components, machinery, processing techniques, technologies, or environmental solutions."

     

化学用語 用語集

反応性を調節する保護基(protective group)とは

保護基(protective group)とは反応性の高い置換基に対して導入し、反応性を変化させることでさまざまな反応条件に耐えられるようにするための官能基です。有機合成では複数の反応点を有する化合物に求核剤や求電子剤、酸化剤や還元剤などを作用させて反応させます。複数の置換基が同時に反応してしまい、予期していなかった変換が起こる場合があります。保護基を導入して置換基の反応性を調節することで想定した反応を進行させることが可能です。 

保護基は基本的に脱着しやすい性質を持っています。温和な反応条件で導入できるように設計されている保護基が官能基ごとに多数存在します。例えば、ヒドロキシ基の保護基としてはアルキルエーテル、アシル基、シリルエーテル、アセタールなどが典型的です。カルボキシル基の保護ではエステルやアミドがよく用いられています。 

保護基は合成最終物に至るまでに除去することが必要です。アトムエコノミーの観点からは保護基を用いない合成の方がコストも環境負荷も少なくなるので理想的です。しかし、現実的には多数の官能基を有する化合物の選択的な変換をすることは難しい場合が多く、複数の保護基を活用して目的化合物を合成する手法が必要になります。

このページに掲載されている企業・商品・材料等情報は、当協会が各企業の公式ホームページに掲載されている情報等を収集した上で、掲載を行っております。情報を精査し正しい情報掲載をしておりますが、当協会がそれを保証するものではありません(情報に誤りがあった場合は、お問合せフォームよりご連絡ください)。また、各種引用元のデータの変更、追加、削除などにより生じる情報の差異について、当協会は一切の責任を負わないものとします。当協会は、当サイトの掲載情報から直接的、または間接的に発生したと思われるいかなる損害についても責任を負わないものとします。  

-化学用語, 用語集
-

関連記事

lca cfp

有機塩素化合物(organochroine compounds)とは

有機塩素化合物(organochroine compounds)とは塩素原子を含有する有機化合物です。最も単純な有機塩素化合物は炭素原子に3つの水素原子と1つの塩素原子が結合した塩化メチル(クロロメタ …

lca cfp

CPE(塩素化ポリエチレン/Chlorianted Polyethylene)とは

Contents1 CPE(塩素化ポリエチレン/Chlorianted Polyethylene)とは2 CPE(塩素化ポリエチレン/Chlorianted Polyethylene)の特性3 CPE …

lca cfp

メラミン樹脂(MF樹脂/melamine resin)とは

メラミン樹脂(MF樹脂/melamine resin)とは硬度や強度が高い熱硬化性樹脂の一種です。1938年に工業生産が始められてから、メラミン樹脂は安価な熱硬化性樹脂として広まりました。成形性が高く …

lca cfp

ポリアリールエーテルケトン(POLYARYLETHERKETONES / PAEK)

Contents1 物性2 市販のポリエーテルケトン3 用途 物性 ポリアリールエーテルケトン(POLYARYLETHERKETONES / PAEK)は、広い温度範囲にわたって熱安定性、耐薬品性、優 …

lca cfp

ヘテロリシス(heterolysis)とは

ヘテロリシス(heterolysis)とはヘテロリティック開裂とも呼ばれる結合の開裂反応です。2つの原子間の共有結合が不均一に開裂することによって、電気的に中性の化合物からカチオンとアニオンが発生しま …