樹脂プラスチック材料環境協会 / Resin & Plastic Materials Environmental Association

ほしい「原料・材料・素材・機械・加工・技術・環境ソリューション」を持つメーカーと、直接つながる / "Connect directly with manufacturers that provide the desired raw materials, components, machinery, processing techniques, technologies, or environmental solutions."

     

化学用語 用語集

ポリ乳酸(PLA)/ポリエーテル共重合体とは

ポリ乳酸/ポリエーテル共重合体とは、ポリ乳酸(PLA・polylactic acid)とポリエーテルのブロック共重合によって合成される樹脂です。ポリエチレングリコール(PEG)などのポリエーテルの両端の水酸基を起点としてラクチドの開環重合によるトリブロック共重合体が初期からおこなわれてきました。ポリ乳酸とエチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体によるマルチブロック共重合体の合成方法も確立されています。

ポリ乳酸/ポリエーテル共重合体は疎水性の高いポリ乳酸と親水性の高いポリエーテルを持つのが特徴です。生体親和性が高い素材として東レ株式会社が精力的に開発を進めて製品化に成功しています。ポリ乳酸/ポリエーテル共重合体は生体内で加水分解が起こり、分解によって生じる乳酸やポリエーテルは分解や排出が進みやすい性質があります。そのため、生体吸収性・生体追従性の医療素材の開発に利用されています。

フィラメント化の技術も開発されて手術に使用する縫合糸にも使用可能になりました。また、ポリ乳酸/ポリエーテル共重合体は生体内での利用だけでなく、環境負荷が小さい生分解性プラスチックとしても注目されています。フィルムを中心として様々な分野で応用が進められてきている素材です。

このページに掲載されている企業・商品・材料等情報は、当協会が各企業の公式ホームページに掲載されている情報等を収集した上で、掲載を行っております。情報を精査し正しい情報掲載をしておりますが、当協会がそれを保証するものではありません(情報に誤りがあった場合は、お問合せフォームよりご連絡ください)。また、各種引用元のデータの変更、追加、削除などにより生じる情報の差異について、当協会は一切の責任を負わないものとします。当協会は、当サイトの掲載情報から直接的、または間接的に発生したと思われるいかなる損害についても責任を負わないものとします。  

-化学用語, 用語集
-, , , , ,

関連記事

lca cfp

分子構造安定化に寄与するインターカレーション

インターカレーション(intercalation)とは分子構造に存在する空隙に挿入して安定化を受ける反応です。層状構造が形成されている際に2つの層の間に挿入されるのが典型的で、挿入された化合物は層間化 …

lca cfp

モノマー(単量体)/monomer とは

「モノ」とは「一つ」を意味する接頭語(ギリシャ語)です。また、「マー」とは繰り返し単位のことです。要するに、モノマー(monomer)とは単位が一個ということを意味します。また、このモノマーが多く集ま …

電気材料の導電率。導体/半導体/絶縁体

電気材料の導電率について 導電率は、物質が電流を通す能力を示す指標です。電気材料はその導電率によって大きく分類され、用途に応じて使い分けられます。以下では、導体、半導体、絶縁体の分類と、それぞれの導電 …

lca cfp

不可逆反応(equilibrium reaction)とは

不可逆反応(equilibrium reaction)とは正反応と比較して逆反応が著しく遅い、あるいは起こり得ないために原系から生成系にほぼ100%進行する反応です。一般的には化学反応は可逆的ですが、 …

lca cfp

求核置換反応(nucleophilic substitution reaction)とは

求核置換反応(nucleophilic substitution reaction)とは求核剤が反応点に求核攻撃をした後、特定の置換基が脱離することで起こる反応です。典型的な求核置換反応にはSN2反応 …