化学用語 環境・サステナビリティ 用語集

有機溶剤(organic solvent)とは

有機溶剤(organic solvent)とは他の物質を溶解させる性質を持つ有機化合物です。有機溶剤は炭素を有する溶剤なのが特徴で、水素と酸素から成る水は有機溶剤ではありません。 

有機溶剤は第1種、第2種、第3種に区分されていて、クロロホルムや四塩化炭素などの一部の有機溶剤は特別有機溶剤に指定されています。第1種有機溶剤では1,2-ジクロルエチレンや二硫化炭素、第3種有機溶剤ではガソリンや石油エーテルが代表的です。第2種有機溶剤は該当物質が多く、メタノール、アセトン、酢酸エチル、トルエン、エチルエーテルなどが該当します。 

有機溶剤は塗料やインクなどの溶剤の他、洗浄や化学物質の合成などに用いられています。有機溶剤は揮発性が高く、沸点が低い物質が多いのが特徴です。そのため、作業時に作業者が中毒を起こすリスクがあるだけでなく、大気中に放出されて光化学オキシダントや浮遊粒子状物質の原因になることがあります。労働安全衛生法では有機溶剤を使用する現場では有機溶剤作業責任者の設置により、安全な職場環境を整備することを求めています。有機溶剤の使用方法や排出方法についても排出基準が設けられていて、大気排出量を減らすための措置が必要とされています。 

このページに掲載されている企業・商品・材料等情報は、当協会が各企業の公式ホームページに掲載されている情報等を収集した上で、掲載を行っております。情報を精査し正しい情報掲載をしておりますが、当協会がそれを保証するものではありません(情報に誤りがあった場合は、お問合せフォームよりご連絡ください)。また、各種引用元のデータの変更、追加、削除などにより生じる情報の差異について、当協会は一切の責任を負わないものとします。当協会は、当サイトの掲載情報から直接的、または間接的に発生したと思われるいかなる損害についても責任を負わないものとします。  

-化学用語, 環境・サステナビリティ, 用語集
-,

関連記事

lca cfp

ホモリシス(homolysis)とは

ホモリシス(homolysis)とはホモリティック開裂とも呼ばれる結合の開裂反応です。2つの原子間の共有結合において、結合に関与している電子対がそれぞれの原子に分配される開裂様式を指します。ホモリシス …

lca cfp

3員環エーテル構造を有するエポキシド(epoxide)

エポキシド(epoxide)とは3員環エーテル構造を有する有機化合物です。オキシランやオキサシクロプロパンとも呼ばれます。ひずんだ3員環構造を有するため、エポキシドは求核剤との反応によって開環反応が起 …

lca cfp

クロスカップリング反応(Cross Coupling Reactions)とは

クロスカップリング反応(Cross Coupling Reactions)とは異なる二種類の分子を結合させる反応を全般的に指します。同じ種類の分子を結合させるのがホモカップリング反応と呼ばれるのに対し …

lca cfp

アルキド樹脂(ALKYD RESINS)とは

目次1 アルキド樹脂の物性2 市販のアルキド樹脂3 アルキド樹脂の用途 アルキド樹脂の物性 アルキド樹脂は、多価アルコールを多塩基酸またはその無水物と加熱することにより製造される熱可塑性ポリエステル樹 …

lca cfp

インサート成形(insert molding)とは

目次1 インサート成形とは?2 インサート成形を行うとコストダウンにつながる?3 インサート成形の注意点 インサート成形とは? 成形前に金型内に金属部品を挿入し、射出により金属部品の周りを樹脂で覆い、 …