樹脂プラスチック材料環境協会 / Resin & Plastic Materials Environmental Association

ほしい「原料・材料・素材・機械・加工・技術・環境ソリューション」を持つメーカーと、直接つながる / "Connect directly with manufacturers that provide the desired raw materials, components, machinery, processing techniques, technologies, or environmental solutions."

     

化学用語 用語集

配位子(ligand)とは

配位子(ligand)とは金属錯体の中心金属に対して配位結合している化合物です。金属イオンはさまざまな配位子による配位を受けて安定化されています。配位子はルイス酸性を持っていて空のp軌道やd軌道を持つ金属に対して、非共有電子対を用いて配位するのが一般的です。窒素やリン、酸素や硫黄の官能基を持つ化合物が配位子としてよく用いられています。例えば、パラジウム触媒のクロスカップリング反応で頻用されているPd(PPh3)4ではリンが配位子として使われています。 

配位子は配位することで中心金属の電子状態を変化させます。異なる配位子を利用することで金属触媒反応の反応性をチューニングすることが可能です。また、金属中心に配位できる場所が2つある二座配位子、3つある三座配位子などもあります。多座配位子になるとエネルギー的に有利になるため、金属錯体を安定化することが可能です。 

配位子によって反応性を調節することにより、複雑な反応の制御をすることが可能です。不斉中心や不正軸を有する配位子を利用して、触媒的不斉合成も活発におこなわれています。配位子の工夫によって立体化学の制御をすることもできるため、金属触媒反応では配位子が重要な役割を果たしています。

このページに掲載されている企業・商品・材料等情報は、当協会が各企業の公式ホームページに掲載されている情報等を収集した上で、掲載を行っております。情報を精査し正しい情報掲載をしておりますが、当協会がそれを保証するものではありません(情報に誤りがあった場合は、お問合せフォームよりご連絡ください)。また、各種引用元のデータの変更、追加、削除などにより生じる情報の差異について、当協会は一切の責任を負わないものとします。当協会は、当サイトの掲載情報から直接的、または間接的に発生したと思われるいかなる損害についても責任を負わないものとします。  

-化学用語, 用語集
-,

関連記事

lca cfp

PGA(ポリグリコール酸/Poly Glycolic Acid)とは

PGAとはポリグリコール酸(Poly Glycolic Acid)です。生分解性プラスチックの一種で、1954年から存在を知られていることから物理特性の情報も多い樹脂です。クレハが大量生産のプロセスを …

lca cfp

六ふっ化硫黄(SF₆/sulfur hexafluoride)とは

六ふっ化硫黄(SF₆)は硫黄とフッ素から成る化合物です。沸点が-63.9℃の気体で、水や油への溶解度が低い性質を持っています。不燃性の気体で人体に対して無毒であり、無色無臭のガスとして1960年代から …

lca cfp

PVDF(ポリフッ化ビニリデン/Polyvinylidene difluride)とは

Contents1 PVDFとは2 PVDFの特徴一覧 PVDFとは PVDFとはポリフッ化ビニリデン(Polyvinylidene difluride)の略称です。熱可塑性を持つエンプラとして広い範 …

滑り性(摩耗特性)の測定方法種類一覧比較表

以下は、樹脂プラスチックの滑り性(摩擦特性)を測定するための代表的な方法をまとめた比較表です。滑り性は、材料の表面が他の物体との接触でどれだけ摩擦抵抗を持つかを評価するために測定され、これにより材料の …

導電性接着剤・ペースト・塗料の特徴一覧表

以下に、一液性加熱硬化型接着剤、一液性常温乾燥型接着剤、二液性常温硬化型接着剤、ペースト、塗料などの導電性接着剤の特性をまとめた一覧表を作成しました。導電性接着剤の特徴は、樹脂結合剤の種類や硬化条件、 …