化学用語 用語集

連鎖反応(Chain reaction)とは

連鎖反応(Chain reaction)とは、反応の結果として生じた生成物が活性種となって次の反応を引き起こすということが繰り返されることにより連鎖的に反応が進行していくことを指します。

化学反応では原料に対して活性種を反応させることにより安定な物質を生成させるという形がよく選ばれています。これに対して連鎖反応(Chain reaction)の場合には反応に関与した活性種と類似した性質を持つ活性を持つ生成物が発生する系になっているのが特徴です。

連鎖反応(Chain reaction)としてよく知られているのがラジカル反応です。ラジカル種と中性分子の反応では生成物もラジカル種になります。

そのラジカル種がまた別の分子と反応することでラジカル種が発生するという形で延々と反応が繰り返されていくことになるのがラジカル連鎖反応です。

分子量の小さいモノマーを重合させて分子量の大きいポリマーを合成する高分子化学では古くから用いられている手法です。

連鎖反応(Chain reaction)では活性種を発生させるためのイニシエーターと、反応を完結させるためのターミネーターが必要とされます。

また、活性種との反応によって生じた生成物の活性が低下してしまわないようにする工夫も連鎖反応(Chain reaction)を続けさせるには欠かせません。ポリマー合成では重合に伴って反応性が低下していき、重合が止まるということもよくあります。

このページに掲載されている企業・商品・材料等情報は、当協会が各企業の公式ホームページに掲載されている情報等を収集した上で、掲載を行っております。情報を精査し正しい情報掲載をしておりますが、当協会がそれを保証するものではありません(情報に誤りがあった場合は、お問合せフォームよりご連絡ください)。また、各種引用元のデータの変更、追加、削除などにより生じる情報の差異について、当協会は一切の責任を負わないものとします。当協会は、当サイトの掲載情報から直接的、または間接的に発生したと思われるいかなる損害についても責任を負わないものとします。  

-化学用語, 用語集
-

関連記事

硬度と滑り性の関係

樹脂プラスチックの表面傷付き性において、硬度と滑り性は密接に関連していますが、それぞれが異なる要素によって影響を受け、表面の損傷や傷付きやすさに影響を与えます。以下に、硬度と滑り性の関係について詳しく …

lca cfp

双極子モーメント(dipole moment)とは

双極子モーメント(dipole moment)とは二つの原子または原子団の間に生まれる電荷の偏りです。一般的な共有結合では電気陰性度が高い原子がマイナス、電気陰性度が低い原子がプラスになり、電気陰性度 …

lca cfp

アイゾット衝撃試験とは

衝撃強さの値を調べるのに頻繁に使用される指標のこと。 通常、家電製品や車載部品、工業用部品に使用される樹脂製品やプラスチック部品において、その製品や部品の素材そのものの強度評価が行われています。 例え …

lca cfp

アゴスティック相互作用(agostic interaction)とは

アゴスティック相互作用(agostic interaction)とは遷移金属と配位子のC-H結合の間で形成される三中心二電子結合の一種です。アゴスティック相互作用は中心金属の空のd軌道に対して、C-H …

lca cfp

ジアステレオマー(diastereomer)とは

ジアステレオマー(diastereomer)とは立体異性体の中で、エナンチオマーに該当していないものを指します。立体異性体とは平面の化学構造は一致していても、立体構造を見たときには回転や平行移動をして …