用語集

プラスチック材料の【摩擦・摩耗性】

摩擦係数は、F=μWで表すことができ、F=摩擦力、W=荷重、μ=摩擦率(静)です。また、摩擦率には「μs=静摩擦率」と「μd=動摩擦率」の2種類があります。摩擦率は荷重、温度、すべり速度、表面の潤滑状態に依存します。この関係は相互依存性を持っているので、その測定値の比較数値の一例を下に記載します。

プラスチック材料の摩擦係数・摩擦率の比較

プラスチック材料比摩耗量PTFEナチュラルを1.0とする静摩擦係数
μs
動摩擦係数
μd
ポリ4フッ化エチレン(ナチュラル)1.00.130.09
メラミン樹脂
(カーボンブラックガラス充填)
2.40.220.06
ユリア樹脂
(カーボンガラス充填)
3.40.240.13
ポリアセタール(ホモポリマ)(ナチュラル)2.40.320.18
ポリアセタール(ホモポリマ)(カーボンガラス充填)2.00.320.18
ポリエチレン(低密度)3.40.360.13
ポリエチレン(高密度)3.20.360.13
ポリスチレン(ナチュラル)3.80.470.47
ポリスチレン(カーボンガラスFRP)2.00.470.47
ポリプロピレン(ナチュラル)5.20.400.37
ポリプロピレン(カーボンガラスFRP)2.60.400.37
フェノール樹脂(カーボンガラスFRP)4.40.400.38
ポリ塩化ビニル(ナチュラル)38.00.410.25
ポリ塩化ビニル(カーボンガラスFRP)26.00.410.25
メタクリル樹脂(ナチュラル)3.30.500.48
メタクリル樹脂(カーボンガラスFRP)3.00.500.48
ポリカーボネート(ナチュラル)3.20.530.45
ポリカーボネート(カーボンガラスFRP)1.320.530.45
ABS樹脂0.570.48
ポリアミド(ナチュラル)12.00.710.08
ポリアミド(カーボンガラスFRP)10.00.710.08
※荷重:1000kg、回転数:1000rpm、ホイル

このページに掲載されている企業・商品・材料等情報は、当協会が各企業の公式ホームページに掲載されている情報等を収集した上で、掲載を行っております。情報を精査し正しい情報掲載をしておりますが、当協会がそれを保証するものではありません(情報に誤りがあった場合は、お問合せフォームよりご連絡ください)。また、各種引用元のデータの変更、追加、削除などにより生じる情報の差異について、当協会は一切の責任を負わないものとします。当協会は、当サイトの掲載情報から直接的、または間接的に発生したと思われるいかなる損害についても責任を負わないものとします。  

-用語集
-,

関連記事

lca cfp

反応性を調節する保護基(protective group)とは

保護基(protective group)とは反応性の高い置換基に対して導入し、反応性を変化させることでさまざまな反応条件に耐えられるようにするための官能基です。有機合成では複数の反応点を有する化合物 …

lca cfp

マンニッヒ反応(Mannich reaction)とは

マンニッヒ反応(Mannich reaction)とはイミニウム塩とエナミンの間で起こる求核付加反応です。マンニッヒ反応では反応基質としてα位に水素がないケトンやアルデヒド、α位に水素があるケトンやア …

lca cfp

原子効率の指標とも呼ばれるアトムエコノミー

アトムエコノミー(atom economy)とは原子効率とも呼ばれる指標で、原料に対して生成物に残される分子量の割合を指します。バリー・トロストによって提唱されてからグリーンケミストリーにおいて重要な …

lca cfp

比重とは(specific gravity)

目次1 比重とは2 主なプラスチックの比重一覧 比重とは 比重とは、ある物質の質量とそれと同体積の標準物質の質量との比です。 標準物質 個体、液体 → 4度の水気体 → 標準状態(0度、1気圧)の空気 …

lca cfp

イオン重合(Ionic polymerization)とは

イオン重合(Ionic polymerization)とはイオン性の中間体を用いる付加重合です。イオン重合(Ionic polymerization)は中間体の種類によってアニオン重合とカチオン重合に …