化学用語 用語集

キラリティー(Chirality)とは

キラリティーとは分子構造の鏡像異性体が元の構造と重ね合わせられない性質を指します。鏡像異性体とは分子構造を鏡に映したときにできる回映軸対称化合物のことです。平面状の分子ではキラリティーはありませんが、3次元構造を持つ場合にはキラリティーを持つ場合があります。キラリティーを持つ分子をキラルな分子、キラリティーがない分子をアキラルな分子と呼ぶのが一般的です。

キラルな分子では平面構造は同じでも複数の立体構造を持つ分子が存在します。生体内では糖やアミノ酸がキラリティーを持つ典型的な分子です。1対の鏡像異性体はエナンチオマーと呼ばれ、基本的な化学物性には違いがありません。エナンチオマーの等量混合物であるラセミ体も同じ物性を持ちます。ただし、光学的には2つのエナンチオマーで違いがあり、偏光性が逆になる性質があります。

アキラルな分子とキラルな分子の反応でもどちらのエナンチオマーの反応性にも違いはありません。しかし、キラリティーを持つ分子同士が反応するときには反応性にも違いが生じます。3次元構造の違いによって分子認識が変わるからです。キラリティーを持つ分子同士の相互作用の違いは、キラルHPLCによるエナンチオマーの分離や酵素反応における基質認識などに応用されています。

このページに掲載されている企業・商品・材料等情報は、当協会が各企業の公式ホームページに掲載されている情報等を収集した上で、掲載を行っております。情報を精査し正しい情報掲載をしておりますが、当協会がそれを保証するものではありません(情報に誤りがあった場合は、お問合せフォームよりご連絡ください)。また、各種引用元のデータの変更、追加、削除などにより生じる情報の差異について、当協会は一切の責任を負わないものとします。当協会は、当サイトの掲載情報から直接的、または間接的に発生したと思われるいかなる損害についても責任を負わないものとします。  

-化学用語, 用語集
-

関連記事

用語集

アニオン重合(anionic polymerization)とは

アニオン重合(anionic polymerization)とは重合反応の活性種がアニオンになっているイオン重合です。アニオン重合ではアニオンの活性種が電子不足なモノマーに対して付加反応を起こし、発生 …

用語集

繰返し荷重を与えたときの材料疲労とクリープ特性

目次1 プラスチック材料に繰返し荷重を与えたときの材料疲労2 クリープ特性 プラスチック材料に繰返し荷重を与えたときの材料疲労 プラスチック樹脂材料は、繰返し荷重を与えると機械的強度が低下します。この …

用語集

官能基(functional group)とは

官能基(functional group)とは有機化合物に含まれている原子団です。特定の名称が付けられている場合が多く、化合物の物理的性質や化学的性質を特徴付ける部分構造です。官能基は有機化合物の反応 …

用語集

カチオン重合(cationic polymerization)とは

カチオン重合(cationic polymerization)とは重合反応の活性種がカチオンになっているイオン重合です。カチオン重合ではカチオンの活性種に付加反応を起こし、新たにカチオンを発生させるこ …

用語集

比重とは(specific gravity)

目次1 比重とは1.1 標準物質1.2 計算重量2 主なプラスチックの比重一覧 比重とは 比重とは、ある物質の質量とそれと同体積の標準物質の質量との比です。 標準物質 個体、液体 → 4度の水気体 → …