樹脂プラスチック材料環境協会 / Resin & Plastic Materials Environmental Association

ほしい「原料・材料・素材・機械・加工・技術・環境ソリューション」を持つメーカーと、直接つながる / "Connect directly with manufacturers that provide the desired raw materials, components, machinery, processing techniques, technologies, or environmental solutions."

     

用語集

蛍光X線分析:計測方法と使用機械

樹脂プラスチックの蛍光X線分析(XRF)は、非破壊で成分分析を行う手法として広く利用されています。環境規制(RoHS、REACH)や品質管理の観点から、材料中の有害物質や元素組成を迅速に確認する必要があります。

計測方法

  1. 試料準備
  • 試料を清潔にし、表面汚染を除去します。
  • 粉末化や薄膜化が必要な場合もありますが、XRFは固体状態のままでも分析可能です。
  1. 蛍光X線分析のプロセス
  • 試料にX線を照射し、特定の元素が放出する蛍光X線を検出します。
  • 放射されたエネルギー(波長)を分析し、元素の種類と濃度を特定します。
  1. 結果の解釈
  • 測定結果を基に、規制値と比較し、適合性を判断します。

使用機械

代表的な蛍光X線分析装置

  1. 島津製作所 – EDXシリーズ
  • 高精度かつ簡易操作で、RoHS適合分析や微量元素の検出が可能。
  • 小型設計で工場や研究室で活用される。
  1. 日立ハイテク – X-METシリーズ
  • ハンディタイプの装置で、現場分析に最適。ポータブルで操作性が高い。
  1. リゴク – ZSX Primus IV
  • 高分解能の波長分散型XRF装置で、微量元素の詳細分析が得意。

機械の選定ポイント

  • 分析目的: 例えばRoHS規制物質を測定する場合は、対応する装置が必要。
  • 試料サイズ: 大型試料の場合、サンプルステージの対応力が重要。
  • 検出感度: 微量成分や特定元素の検出能力。

蛍光X線分析は、樹脂プラスチックの環境規制や品質管理に不可欠な技術です。適切な装置を選び、効果的な分析を行うことで、製品の信頼性と環境対応力を向上させることができます。

このページに掲載されている企業・商品・材料等情報は、当協会が各企業の公式ホームページに掲載されている情報等を収集した上で、掲載を行っております。情報を精査し正しい情報掲載をしておりますが、当協会がそれを保証するものではありません(情報に誤りがあった場合は、お問合せフォームよりご連絡ください)。また、各種引用元のデータの変更、追加、削除などにより生じる情報の差異について、当協会は一切の責任を負わないものとします。当協会は、当サイトの掲載情報から直接的、または間接的に発生したと思われるいかなる損害についても責任を負わないものとします。  

-用語集
-

関連記事

lca cfp

酵素反応(enzyme reaction)とは

酵素反応(enzyme reaction)とは酵素を触媒として進行する反応です。酵素は生物が体内で生合成している機能性タンパク質の総称で、特定の基質を認識して反応を進行させる活性があります。エステル化 …

lca cfp

アゴスティック相互作用(agostic interaction)とは

アゴスティック相互作用(agostic interaction)とは遷移金属と配位子のC-H結合の間で形成される三中心二電子結合の一種です。アゴスティック相互作用は中心金属の空のd軌道に対して、C-H …

lca cfp

分子間力は静電相互作用によって制御される斥力・引力

分子間力(intermolecular force)とは分子同士に働くさまざまな種類の引力です。拡散によって接近した分子の間に分子間力が働くことで分子間反応が起きたり、複合体が形成されたりします。分子 …

lca cfp

組成分析の種類と方法【比較表】

樹脂プラスチックの組成分析は、材料の化学的構造、添加物、充填剤などの成分を特定するために行われます。以下に、代表的な組成分析の種類とその方法を比較表にまとめて説明します。 樹脂プラスチックの組成分析方 …

lca cfp

有機溶剤(organic solvent)とは

有機溶剤(organic solvent)とは他の物質を溶解させる性質を持つ有機化合物です。有機溶剤は炭素を有する溶剤なのが特徴で、水素と酸素から成る水は有機溶剤ではありません。  有機溶剤は第1種、 …