樹脂プラスチック材料環境協会 / Resin & Plastic Materials Environmental Association

ほしい「原料・材料・素材・機械・加工・技術・環境ソリューション」を持つメーカーと、直接つながる / "Connect directly with manufacturers that provide the desired raw materials, components, machinery, processing techniques, technologies, or environmental solutions."

     

化学用語 用語集

塩効果(salt effect)とは

塩効果(salt effect)とは反応系に塩を添加することで反応速度などが変化する効果を指します。中世塩効果とも言われ、イオン強度の変化による効果を第一種塩効果、共通イオン効果を第二種塩効果と分類することもあります。 

溶液に塩を溶解させるとイオンの濃度が上がり、イオン性物質が静電相互作用を受けて熱運動の自由度が減ります。中心イオンの周囲が反対の電荷を持つイオンに取り囲まれる形になり、静電相互作用によるネットワークが形成されるのが特徴です。そのため、溶液中の中性分子についても熱運動が束縛され、反応性が変化する場合があります。 

共通イオン効果は定性分析でよく用いられている理論です。飽和食塩水に硝酸ナトリウムを加えると塩化ナトリウムが析出します。飽和していて沈殿になるイオンのうち一方を過剰に加えることで沈殿の析出を促せるのが共通イオン効果です。 

高分子化学では重合反応の際に塩を添加することで反応速度が変化し、成長末端の安定性も変わります。重合反応やモノマーの種類によって塩を完全に取り除かなければならない場合も、一定量を添加した方が好ましい結果になる場合もあります。塩効果は重合条件の検討の際に重要なパラメーターの一つです。

このページに掲載されている企業・商品・材料等情報は、当協会が各企業の公式ホームページに掲載されている情報等を収集した上で、掲載を行っております。情報を精査し正しい情報掲載をしておりますが、当協会がそれを保証するものではありません(情報に誤りがあった場合は、お問合せフォームよりご連絡ください)。また、各種引用元のデータの変更、追加、削除などにより生じる情報の差異について、当協会は一切の責任を負わないものとします。当協会は、当サイトの掲載情報から直接的、または間接的に発生したと思われるいかなる損害についても責任を負わないものとします。  

-化学用語, 用語集
-

関連記事

lca cfp

生分解性ポリエステル・バイオベース脂肪族ポリエステル とは

Contents1 生分解性ポリエステル・バイオベース脂肪族ポリエステルの物性2 商業用のバイオベースまたは生分解性ポリエステル3 生分解性ポリエステル・バイオベース脂肪族ポリエステルの用途 生分解性 …

lca cfp

配位子(ligand)とは

配位子(ligand)とは金属錯体の中心金属に対して配位結合している化合物です。金属イオンはさまざまな配位子による配位を受けて安定化されています。配位子はルイス酸性を持っていて空のp軌道やd軌道を持つ …

lca cfp

結晶性樹脂プラスチック とは

樹脂・プラスチックは、熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂の2種類に分けられます。さらに、固体化しても加熱すれば形状を変形させられる熱可塑性樹脂については、結晶性樹脂と非晶性樹脂の2種類に分けれらます。 結晶性 …

lca cfp

ホルムアルデヒド(formaldehyde)とは

ホルムアルデヒド(formaldehyde)とはHCOHやCH2Oの化学式で示されるアルデヒドです。常温では刺激臭を持つ気体ですが、高濃度になると容易に分子間反応によるトリオキサンの形成や重合によるパ …

押出成形機械を構成する主な部品

樹脂プラスチックの押出成形機械は、プラスチック材料を加熱・溶融して連続的に成形するための機械です。この装置は多くの部品から構成されており、各部品がそれぞれ重要な役割を担っています。以下に、押出成形機械 …