樹脂プラスチック材料環境協会 / Resin & Plastic Materials Environmental Association

ほしい「原料・材料・素材・機械・加工・技術・環境ソリューション」を持つメーカーと、直接つながる / "Connect directly with manufacturers that provide the desired raw materials, components, machinery, processing techniques, technologies, or environmental solutions."

     

化学用語 用語集

エステル結合(ester bond)とは

エステル結合とは酸と水酸基の脱水縮合によって形成される共有結合です。狭義ではカルボン酸とアルコールによって形成された結合を意味しますが、広義ではスルホン酸やリン酸などの無機酸との脱水縮合によってできた結合もスルホン酸エステル結合、リン酸エステル結合と呼ばれます。

エステル結合は強酸や強塩基によって加水分解が起こりやすい性質があります。エステル結合が水によって切断されて酸と水酸基になるのが加水分解です。

ポリマーの合成にもエステル結合は頻繁に用いられています。ポリエステルと呼ばれるポリエチレンテレフタラート(PET)やポリブチレンテレフタラート(PBT)が代表例です。PET樹脂はペットボトルの材料なので身近なところにもエステル結合が存在しています。

また、エステル結合は香料原料・香り成分にも存在する結合です。エステル結合によってできるエステルは酸とアルコールの種類によって物性が大きく異なります。炭素数の少ないエステルは独特の芳香を持つことが多く、フルーツの香り成分としても有名です。炭素数によっては異臭を放つ場合もあるため、エステル結合を含む製品の開発ではエステル結合の形成方法の検討が必要になる場合もあります。

このページに掲載されている企業・商品・材料等情報は、当協会が各企業の公式ホームページに掲載されている情報等を収集した上で、掲載を行っております。情報を精査し正しい情報掲載をしておりますが、当協会がそれを保証するものではありません(情報に誤りがあった場合は、お問合せフォームよりご連絡ください)。また、各種引用元のデータの変更、追加、削除などにより生じる情報の差異について、当協会は一切の責任を負わないものとします。当協会は、当サイトの掲載情報から直接的、または間接的に発生したと思われるいかなる損害についても責任を負わないものとします。  

-化学用語, 用語集
-, , ,

関連記事

lca cfp

ポリマー(重合体)/polymer とは

ポリマー(重合体)/polymerとは、「ポリ」が多数を意味し、「マー」は分子の繰り返しを意味します。一般的には、合成樹脂(プラスチック)のことを指します。 たとえば、ポリ塩化ビニルは、塩化ビニル(モ …

lca cfp

配位子(ligand)とは

配位子(ligand)とは金属錯体の中心金属に対して配位結合している化合物です。金属イオンはさまざまな配位子による配位を受けて安定化されています。配位子はルイス酸性を持っていて空のp軌道やd軌道を持つ …

lca cfp

分子量測定の方法と種類について

分子量を測定するための主要な方法について、ご紹介します。 1. 質量分析 (Mass Spectrometry, MS) 原理: 分子をイオン化し、そのイオンの質量を測定します。イオン化には電子衝撃法 …

lca cfp

ラジカル重合(radical polymerization)とは

ラジカル重合(radical polymerization)とはラジカル連鎖反応によってモノマーを重合させる方法です。ポリエチレンなどのアルケン化合物をモノマーとするポリマー合成で昔からよく利用されて …

lca cfp

有機触媒(organocatalyst)とは

有機触媒(organocatalyst)とは触媒活性を持つ有機化合物です。無機化合物の金属触媒と対義的に用いられる表現です。有機触媒は有機分子触媒と有機金属触媒に分けることができます。有機分子触媒は触 …