ポリスチレン(PS)の歴史
ポリスチレン(Polystyrene, PS)は、1930年頃にドイツにてはじめて工業化されました。その後、1937年頃にアメリカで工業化が行われましたが、第二次世界大戦があったため1946年になってから大きな発展を遂げます。
日本では、1957年になってから輸入モノマーによるポリスチレンの工業化が始まります。その間、ドイツ、アメリカに遅れ20年もの月日がありました。その後、1959年にスチレンモノマーが生産され、1960年にポリスチレン発泡体が生産、1961年にAS樹脂が生産されることになります。今ではスチレン系プラスチック製品は、一般消費者向けに多く出回っており、生産量がとても多いです。1996年の生産数量は、150万トンを越え可塑性樹脂としてメジャー素材となっています。ちなみに、ポリスチレンは、スチロール樹脂とも呼ばれています。
ポリスチレン(PS)の構造式
※画像出典:wikipedia
ポリスチレン(PS)の製造方法
ベンゼンとエチレンを組み合わせたエチルベンゼンを加熱し、スチレンモノマーを製造、その後重合を行うことでポリスチレンを製造します。ちなみに、ベンゼンと言えば発がん性物質と言われていますが、日本スチレン国業界では、ポリスチレン安全性を謳っておりますので、ご参考下さい。
ポリスチレン(PS)の特長
- 比重がポリエチレン、ポリプロピレンに次ぎ、1.04-1.05と小さい。
- アルカリ、酸、塩類に関する抵抗性が強い。
- 着色が自由に行え、クリア性が高い。
- 流動性が高く、成形加工がしやすい。成形収縮率が小さく寸法を安定的に出せます。
ポリスチレン(PS)のメイン用途
ポリスチレン(Polystyrene/PS)は食品包装用で使用されることが多く、飲料容器やインスタント容器、台所製品などの用途でよく使用されています。また、テレビやエアコン、冷蔵庫といった電化製品の用途にも使われています。その他、断熱材や発泡材、玩具、文房具などの用途にも使われています。