樹脂プラスチック材料環境協会 / Resin & Plastic Materials Environmental Association

ほしい「原料・材料・素材・機械・加工・技術・環境ソリューション」を持つメーカーと、直接つながる / "Connect directly with manufacturers that provide the desired raw materials, components, machinery, processing techniques, technologies, or environmental solutions."

     

化学用語 用語集

相間移動触媒(Phase Transfer Catalyst / PTC)とは

相間移動触媒(Phase Transfer Catalyst)とは液相、固相などの二つの相の間を行き来することによって反応速度を向上させる触媒です。

典型的なのが水と有機溶媒の二相系の反応において、水に溶けやすいものと有機溶媒に溶けやすいものを反応させるための相間移動触媒ですが、固相と液相の間で機能する触媒も開発されています。

水と有機溶媒の異なる液相間での反応は界面でしか起こらないことから反応速度が極めて遅いのが問題になりがちです。

相間移動触媒(Phase Transfer Catalyst)は一般的に水層に溶けやすいイオン性物質と脂溶性の高いイオン性物質とのイオン対を形成させて有機層に移動させることにより反応を促進しています。

最も単純な相間移動触媒(Phase Transfer Catalyst)として知られているのが界面活性剤です。界面活性剤は長鎖脂肪酸の構造を持っているものが多く、炭素数が多くて水にも有機溶媒にも溶けやすい性質を持っているからです。

このような考え方は相間移動触媒(Phase Transfer Catalyst)を設計する上で共通している点で、脂溶性が高い構造を持つイオン性物質であれば相間移動触媒(Phase Transfer Catalyst)としての機能を持つのが一般的です。

この設計の基本を基にして有機溶媒への溶けやすさを高めつつ、反応場を制御することで立体選択的な反応を進行させられる相間移動触媒(Phase Transfer Catalyst)も開発されてきています。

このページに掲載されている企業・商品・材料等情報は、当協会が各企業の公式ホームページに掲載されている情報等を収集した上で、掲載を行っております。情報を精査し正しい情報掲載をしておりますが、当協会がそれを保証するものではありません(情報に誤りがあった場合は、お問合せフォームよりご連絡ください)。また、各種引用元のデータの変更、追加、削除などにより生じる情報の差異について、当協会は一切の責任を負わないものとします。当協会は、当サイトの掲載情報から直接的、または間接的に発生したと思われるいかなる損害についても責任を負わないものとします。  

-化学用語, 用語集
-

関連記事

lca cfp

活性化エネルギー(activated energy)とは

活性化エネルギー(activated energy)とは化学反応で原系から生成系に至るときに乗り越えなければならないエネルギー障壁です。化学反応を進行させるために外部から加える必要があるエネルギーとも …

lca cfp

融点とは?【融点一覧表】

融点とは、熱をかけることで固体物質が液体に変わる転移温度のことを指します。樹脂プラスチックの中で、一般的に融点が存在するのは高密度ポリエチレンやポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートなどの結晶性樹 …

lca cfp

パーフルオロカーボン類(PFCs/perfluorocarbons)とは

パーフルオロカーボン類(PFCs)は炭素原子とフッ素原子から構成される化合物で、フロン類の一種です。パーフルオロカーボン類に含まれる物質として代表的なのはPFC-14(CF4)、PFC-116(C2F …

lca cfp

樹脂プラスチックの鉛筆硬度試験

樹脂プラスチックの鉛筆硬度試験は、材料の表面の耐傷性を評価するための重要なテストです。以下は、樹脂プラスチックの鉛筆硬度試験に関する一覧表と、試験方法の詳細です。 樹脂プラスチックの鉛筆硬度試験の一覧 …

lca cfp

アミド結合(amide bond)とは

アミド結合(amide bond)とはカルボン酸とアミンの脱水縮合によって形成される炭素―窒素結合です。広い意味ではカルボニル基とアミノ基によって構成される構造全体を指します。環状構造の場合には分子自 …