化学用語 用語集

錯体(complex)とは

錯体(complex)とは金属イオンに対して配位子がイオン結合や共有結合、配位結合や水素結合などによって配位して形成されている分子です。広い意味では配位結合や水素結合から成る分子を指し、金属イオンが中心になっている場合には金属錯体と呼びます。金属錯体は中心金属が陽イオン、配位子の一部が陰イオンとなっていて電荷を打ち消し合っている場合もありますが、錯体全体として陽イオンあるいは陰イオンになっている場合もあります。錯体全体としてイオン性を持っている場合には錯イオンと呼ばれます。 

錯体は物理的にも化学的にも単体とは異なる性質を持ちます。多くの錯体は個別の吸収スペクトルを持っていて、色を持つ錯体も多いのが特徴です。錯体は中心イオンの周囲に配位子が平面四角形、正八面体などのさまざまな形式で配位することによって形成され、配位子の種類や配位形式によって性質に違いが生じます。 

錯体は配位子交換反応や酸化還元反応などによって化学反応を起こしたり、配位場を形成することで触媒活性を持ったりするのも特徴です。有機遷移金属錯体は典型例で、パラジウム錯体によるクロスカップリング反応やルテニウム錯体などによるメタセシス反応はノーベル賞を受賞しています。

このページに掲載されている企業・商品・材料等情報は、当協会が各企業の公式ホームページに掲載されている情報等を収集した上で、掲載を行っております。情報を精査し正しい情報掲載をしておりますが、当協会がそれを保証するものではありません(情報に誤りがあった場合は、お問合せフォームよりご連絡ください)。また、各種引用元のデータの変更、追加、削除などにより生じる情報の差異について、当協会は一切の責任を負わないものとします。当協会は、当サイトの掲載情報から直接的、または間接的に発生したと思われるいかなる損害についても責任を負わないものとします。  

-化学用語, 用語集
-, ,

関連記事

lca cfp

ラジカル重合(radical polymerization)とは

ラジカル重合(radical polymerization)とはラジカル連鎖反応によってモノマーを重合させる方法です。ポリエチレンなどのアルケン化合物をモノマーとするポリマー合成で昔からよく利用されて …

lca cfp

加水分解 とは

加水分解とは、反応物が水に反応して起こる分解反応です。 このとき水分子 (H2O) は、生成物の上で H(プロトン成分)と OH(水酸化物成分)に分かれて分解生成物の中に入ります。反応形式に沿って分類 …

lca cfp

ブタンジオール/長鎖ジカルボン酸共重合体とは

ブタンジオール/長鎖ジカルボン酸共重合体はブタンジオールと長鎖ジカルボン酸のエステル縮合による共重合で合成される樹脂です。狭義ではGSIクレオスが製造している1,4-ブタンジオールと炭素数9の長鎖ジカ …

lca cfp

重合度(degree of polymerization)とは

重合度(degree of polymerization)とは高分子を構成するモノマー単位の数を指します。モノマーAを単独重合させてAAA…Aという高分子を合成した場合にはAの数が重合度です。モノマー …

lca cfp

アルキド樹脂(ALKYD RESINS)とは

目次1 アルキド樹脂の物性2 市販のアルキド樹脂3 アルキド樹脂の用途 アルキド樹脂の物性 アルキド樹脂は、多価アルコールを多塩基酸またはその無水物と加熱することにより製造される熱可塑性ポリエステル樹 …