Contents
- 1 PMMA樹脂原料ペレット(アクリル:PMMA Pellet)とは
- 2 まずはここだけ見ればOK|PMMAの“推奨グレード方向”クイックガイド
- 3 PMMA樹脂|主要メーカーの強みを一目で比較
- 4 三菱ケミカル株式会社(アクリペット™:ACRYPET™)
- 5 株式会社クラレ(パラペット®:PARAPET®)
- 6 住友化学株式会社(SUMIPEX®)
- 7 Röhm(PLEXIGLAS® / ACRYLITE® / CYROLITE®:PMMA成形材料)
- 8 Trinseo(ALTUGLAS™ / PLEXIGLAS®:PMMA樹脂)
- 9 CHIMEI(奇美:ACRYREX® PMMA Resin)
- 10 LOTTE MCC(PMMA)
- 11 LX MMA(PMMA:General / Optical 等)
- 12 関連ページ(あわせて読む)
- 13 成形トラブル早見表|PMMAで多い“外観不良”を最短で潰す
- 14 メーカーへ問い合わせる前に|サンプル依頼チェックリスト(コピペ用)
- 15 よくある質問(FAQ)|PMMA選定で迷いやすいポイント
PMMA樹脂原料ペレット(アクリル:PMMA Pellet)とは
PMMA(Polymethyl Methacrylate:ポリメチルメタクリレート)は、一般に「アクリル樹脂」と呼ばれる透明系樹脂です。
高い透明性(光学用途)、優れた耐候性(黄変しにくい)、表面硬度(耐擦傷)を持ち、
車載ランプ、光学レンズ、表示部材、透明カバー、意匠部品、日用品などで使われます。
実務では「透明」だけでなく、光学グレード(低ヘイズ)/耐衝撃改質/耐熱/高流動(薄肉)/
拡散(ライト拡散)/耐候・UVなど、狙う特性で最初の当たりが変わります。
以下より、PMMA樹脂ペレットを扱う主要メーカーと代表ブランド/公式資料を確認してください(順不同)。
まずはここだけ見ればOK|PMMAの“推奨グレード方向”クイックガイド
PMMAは「透明性(見た目)」の材料と思われがちですが、量産では割れ/反り/応力白化/
外観不良(フローマーク、シルバー)の課題が出やすく、最初に「用途の型」を決めるのが近道です。
光学(低ヘイズ)
高流動(薄肉)
耐衝撃
耐熱
拡散(LGP/照明)
耐候・UV
| 用途のタイプ | 最優先すべき特性 | まず選ぶグレード方向 | コメント(落とし穴) |
|---|---|---|---|
| 車載ランプ・レンズ・透明意匠(外観最優先) | 透明性(低ヘイズ)+外観+耐候 | 光学グレード/耐候タイプ | 乾燥・ガス・金型排気で外観差が出やすい |
| 薄肉・多数個取り(充填が厳しい) | 流動性(MFR/MVR)+外観安定 | 高流動PMMA | 流動を上げると剛性・耐熱が動く場合がある |
| 落下・割れが課題(透明でも“欠け”がNG) | 耐衝撃(常温/低温) | 耐衝撃改質PMMA | 衝撃を上げると透明性・表面硬度が変化することがある |
| 高温環境・耐熱が必要(変形が課題) | 耐熱(HDT/Vicat) | 耐熱PMMA | 耐熱を追うと成形条件がシビアになる場合 |
| 導光板・照明(ムラ/ホットスポットが課題) | 光学特性+拡散(用途次第) | 光学グレード/拡散グレード | 光学は“樹脂×金型×条件”で総合最適が必要 |
この表で方向性を決めてからメーカー一覧を見ると、見積・サンプル依頼の打ち手が速く決まります。
PMMA樹脂|主要メーカーの強みを一目で比較
PMMAはメーカーにより、光学(低ヘイズ)、耐候、耐衝撃、耐熱、拡散の
ラインナップや資料導線が異なります。まず「選定の軸」を固定してから詳細を見るのがおすすめです。
国内
海外
光学
耐候
耐衝撃
耐熱
| メーカー | 代表ブランド | 強み(選定の軸) | 典型用途 | 調達観点 |
|---|---|---|---|---|
| 三菱ケミカル | アクリペット™(ACRYPET™) | 耐熱・意匠など機能提案が追いやすい(ブランドサイト導線) | 意匠・光学・工業部材 | 公式情報がまとまっている |
| クラレ | パラペット®(PARAPET®) | 成形材料のグレード情報導線が明確(専用サイト) | 成形品・住宅関連・意匠部材 | 公式サイトで整理されている |
| 住友化学 | SUMIPEX® | 総合カタログ/用途資料が公式PDFで入手しやすい | 意匠・工業・特殊外観 | 公式PDF(社ドメイン) |
| Röhm | PLEXIGLAS® / ACRYLITE® / CYROLITE® | 標準〜耐衝撃〜特殊まで“成形材料(molding compounds)”が強い | 家電意匠・機能部材・医療(グレード次第) | グローバルで採用実績が多い |
| Trinseo | ALTUGLAS™ / PLEXIGLAS® | 光学・耐候・用途別の整理が分かりやすい(地域別ブランド) | 照明、車載、キャップストック等 | 公式ページの用途整理が強い |
| CHIMEI(奇美) | ACRYREX® | 光学PMMAの製品ページが明確(型番確認がしやすい) | LGP/照明/表示 | アジア調達の候補に入れやすい |
| LOTTE MCC | PMMA | 製品ページから問い合わせ・資料導線が取りやすい | 一般用途〜工業用途 | 韓国系の供給ソースとして検討 |
| LX MMA | PMMA(General/Optical 等) | 一般・光学などカテゴリで整理されている(公式製品ページ) | 光学、透明意匠 | 型番・カテゴリ起点で追える |
PMMA樹脂ペレット|主要メーカー一覧(公式リンク)
三菱ケミカル株式会社(アクリペット™:ACRYPET™)
PMMA
耐候
意匠
耐熱(タイプあり)
アクリペット™は、成形材料としてのPMMAブランド。ブランドサイトから用途・機能提案の導線が取りやすい構成です。
株式会社クラレ(パラペット®:PARAPET®)
PMMA
成形材料
グレード情報
パラペット®はクラレのPMMA成形材料。専用サイトでグレード・用途情報にアクセスしやすい構成です。
住友化学株式会社(SUMIPEX®)
PMMA
外観
資料(公式PDF)
SUMIPEX®は住友化学のメタクリル樹脂ブランド。用途別の資料が公式PDFとして提供されています。
Röhm(PLEXIGLAS® / ACRYLITE® / CYROLITE®:PMMA成形材料)
PMMA
molding compounds
標準〜耐衝撃
医療(グレードあり)
RöhmのPMMA成形材料(molding compounds)は、標準・耐衝撃改質・特殊用途まで幅広い整理で公開されています。
Trinseo(ALTUGLAS™ / PLEXIGLAS®:PMMA樹脂)
PMMA
光学
耐候
耐衝撃(タイプあり)
Trinseoは地域によりALTUGLAS™ / PLEXIGLAS®ブランドでPMMA樹脂を展開。
用途別の情報整理が分かりやすいのが特徴です。
CHIMEI(奇美:ACRYREX® PMMA Resin)
PMMA
光学
型番確認
CHIMEIのACRYREX®は、光学PMMAの製品ページで用途やシリーズが確認しやすい構成です。
LOTTE MCC(PMMA)
PMMA
韓国
資料/問い合わせ
LOTTE MCCはPMMAの製品ページに加えて、ダウンロード・問い合わせ導線が用意されています。
LX MMA(PMMA:General / Optical 等)
PMMA
General
Optical
カテゴリ整理
LX MMAはPMMAを一般用途・光学などのカテゴリで整理しており、用途の当たりを付けやすい構成です。
関連ページ(あわせて読む)
透明材料
比較
選定
成形トラブル早見表|PMMAで多い“外観不良”を最短で潰す
PMMAは外観要求が高い用途が多く、現場では乾燥不足・ガス・せん断・金型排気が起点の不良が出やすい材料です。
まずは「症状→原因候補→最初の打ち手」を固定して、試作回数を減らします。
外観不良
乾燥
ガス
金型排気
条件出し
| 症状 | 典型原因(候補) | 最初の打ち手(順番) | 材料側の当たり |
|---|---|---|---|
| シルバー(銀条) | 乾燥不足/ガス巻込み/背圧・可塑化不安定 | ①乾燥条件の見直し → ②背圧/回転数を安定側へ → ③射出速度の分割 → ④金型排気 | 光学/外観グレード(ガス出にくい設計) |
| フローマーク | せん断×冷却/充填末端の温度低下/ゲート設計 | ①樹脂/金型温度の最適化 → ②射出速度プロファイル → ③ゲート/ランナー → ④保圧切替 | 高流動 or 外観安定タイプ |
| 曇り・ヘイズ増加 | 微細ガス/焼け前兆/金型汚れ/乾燥ムラ | ①乾燥安定 → ②滞留を減らす(シリンダ設定) → ③排気/ベント → ④金型清掃 | 低ヘイズ(光学)グレード |
| 焼け(黒点/茶変) | 滞留/ガス圧縮(ディーゼル)/過熱 | ①パージ/滞留解消 → ②排気改善 → ③温度/速度を安全側へ → ④材料切替(熱安定) | 熱安定・耐熱タイプ |
| 割れ・欠け(落下/組付け) | 残留応力/肉厚急変/組付け応力/低温衝撃 | ①残留応力を下げる(温度/保圧/冷却) → ②R付け/肉厚設計 → ③耐衝撃グレード | 耐衝撃改質PMMA |
ポイント:PMMAは「乾燥」「滞留」「排気」を先に潰すと、外観が一気に安定します。
メーカーへ問い合わせる前に|サンプル依頼チェックリスト(コピペ用)
同じPMMAでも、用途と条件が伝わらないと「違うグレード」が届きがちです。
下の項目を埋めて問い合わせると、提案精度が上がりやすく、やり直しを減らせます。
サンプル依頼
仕様整理
失敗回避
| 用途 | 例:透明カバー / レンズ / ランプ / 導光板 / 意匠パネル |
| 外観要求 | 透明(ヘイズ上限)/ 色相(黄味NG等)/ 光沢 / キズの許容 |
| 機械特性 | 落下有無 / 低温衝撃 / ねじ締結・圧入 / クリップ構造 |
| 環境 | 屋外/屋内 / UV / 温度上限 / 洗剤・アルコール接触 |
| 成形 | 工法(射出/押出)/ 肉厚 / ゲート位置 / 外観NGの出方 |
| 目標コスト | 現行材の価格帯 / 置換の理由(外観、耐候、供給) |
このチェックリストを添えるだけで、候補が「3グレード → 1〜2グレード」まで一気に絞れることが多いです。
よくある質問(FAQ)|PMMA選定で迷いやすいポイント
FAQ
選定
外観
割れ
耐候
Q1:PMMAとPC、どちらが“透明部品”に向いていますか?
外観(透明感・表面)を最優先ならPMMA、落下衝撃や耐熱を最優先ならPCが候補になりやすいです。
ただしPMMAでも耐衝撃改質、PCでも外観・耐薬品の設計差があるため、用途の優先順位を先に固定するのが近道です。
Q2:PMMAが割れる/欠けるのは材料のせい?
材料だけでなく、残留応力(条件)と形状(肉厚急変・R不足)の影響が大きいです。
評価で割れが出る場合は、まず応力を下げる条件側の打ち手を試し、それでもNGなら耐衝撃改質PMMAを候補にします。
Q3:屋外で黄変しにくいのは?
一般にPMMAは耐候性が強い材料ですが、用途によっては耐候・UV設計(グレード)の差が効きます。
屋外用途は「耐候グレード」を前提にして、表面処理や厚み設計も含めて総合判断がおすすめです。
Q4:導光板(LGP)や照明用途で失敗しやすい点は?
光学は樹脂物性だけでなく、金型面・微細加工・ゲート・条件の影響が大きいです。
まずは「光学(低ヘイズ)/拡散」の方向を決めて、試作でムラの再現性を見ながら詰めます。