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ポリ塩化ビニリデン(PVDC)の特徴や用途・融点・構造式・ダイオキシンと燃焼と安全性について

ポリ塩化ビニリデン(PVdC)の歴史

ポリ塩化ビニリデン(Polyvinylidene Chlorde/PVdC)は、1838年に塩化ビニルを発見したRegnaultが同じく発見しました。その後1916年にOstromuislenskyは、塩化ビニリデンが光により重合結合して、たくさんの溶剤に対して溶けないことを発表しています。1940年になって、Dow Chemicalh社が「サラン」という名称の商品を販売しました。そのサランとは塩化ビニルと共重合体からなる合成繊維のことです。日本では1950年に呉羽化学工業が「クレハロン」という名称で商品販売を開始し、当時の旭ダウが「サランレンジ」の生産を開始しました。

ポリ塩化ビニリデン(PVdC)の構造式


※w画像出典:wikipedia

ポリ塩化ビニリデン(PVdC)の製造方法

ジクロロエチレン(CH2=CCl2)を重合することでポリ塩化ビニリデン(Polyvinylidene Chlorde/PVdC)は製造できます。但し、ランプフィルムは塩化ビニルとの共重合体になります。

ポリ塩化ビニリデン(PVdC)の特長

ポリ塩化ビニリデン(Polyvinylidene Chlorde/PVdC)は、単独重合体だけではなく、塩化ビニル、アクリロニトリル等と共重合して使用されます。よって、溶解性や軟化温度などはその共重合比率によって異なります。
ただ、一般的には以下の通りです。

  • フィルムにしたとき気体透過性が低いです。また耐熱性に優れています。
  • 熱安定性が良好です。また、難燃性もあります。
  • 耐湿性、耐水性に優れています。
  • 耐候性、耐薬品性に優れています。


ポリ塩化ビニリデン(PVdC)の成形加工条件

射出成形

成型温度:150~205℃、 成形圧力:34.3~206MPa

ポリ塩化ビニリデン(PVdC)のメイン用途

ポリ塩化ビニリデン(Polyvinylidene Chlorde/PVdC)で一番メジャーな用途として、ラップフィルムや食品包装フィルムがあります。また、自動車シートや人工芝、容器、漁網、防虫網などに使用されています。また、コーティングをすればガスバリヤー性も付与することができます。

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