樹脂プラスチック材料環境協会 / Resin & Plastic Materials Environmental Association

ほしい「原料・材料・素材・機械・加工・技術・環境ソリューション」を持つメーカーと、直接つながる / "Connect directly with manufacturers that provide the desired raw materials, components, machinery, processing techniques, technologies, or environmental solutions."

     

化学用語 用語集

水素結合(hydrogen bond)とは

水素結合(hydrogen bond)とは酸素や窒素などの電気陰性度が高い原子に共有結合している水素と、他の官能基の非共有電子対の間で起こる非結合性の相互作用です。アメリカの化学者ポーリングによって提唱された結合で、水素イオンを介して2つの原子が結合する水素橋結合と呼ばれていた時代もあります。水素が結合している原子団を水素結合供与体(ドナー)、非共有電子対を持つ原子団を水素結合受容体(アクセプター)と呼ぶのが一般的です。

水素結合は方向性のある結合です。電気陰性度の高い原子と水素の共有結合のベクトルの方向に非共有電子対が存在する必要があります。ベクトルがずれる、あるいは水素結合ドナーと水素結合アクセプターの距離が遠くなると安定化エネルギーが低下します。典型的な水素結合によるエンタルピーは1.9kcal/mol~6.9kcal/molです。フッ素のように強い電気陰性度を持つ原子が関与すると40kcal/mol程度まで高くなる場合もあります。

水の網目状の水素結合ネットワークは水の特殊な物性を生み出す要因になっています。また、水素結合は高分子の立体構造の維持に大きな貢献をしています。デンプンやPVAなどの構造や物性にも影響を与えている因子です。

このページに掲載されている企業・商品・材料等情報は、当協会が各企業の公式ホームページに掲載されている情報等を収集した上で、掲載を行っております。情報を精査し正しい情報掲載をしておりますが、当協会がそれを保証するものではありません(情報に誤りがあった場合は、お問合せフォームよりご連絡ください)。また、各種引用元のデータの変更、追加、削除などにより生じる情報の差異について、当協会は一切の責任を負わないものとします。当協会は、当サイトの掲載情報から直接的、または間接的に発生したと思われるいかなる損害についても責任を負わないものとします。  

-化学用語, 用語集
-, ,

関連記事

lca cfp

π結合(pi bond)とは

π結合(pi bond)とは隣り合う二つの原子のp軌道やd軌道などの相互作用によって生じる結合です。π結合はp軌道やd軌道の二原子間共有によって形成される結合で、二重結合や三重結合の形成にかかわってい …

lca cfp

樹脂プラスチックの耐寒性(脆化温度/Tg)データ一覧

ガラス転移点(Tg)は、物質が急激に硬化し、ゴム状からガラス状に変わる温度を示します。この温度以下では、物質の機械的強度が著しく低下し、脆くなる可能性があります。ガラス転移点は、物質が使用に適さなくな …

lca cfp

脂肪族ポリケトン(Aliphatic Polyketones)とは

Contents1 脂肪族ポリケトンの物性2 脂肪族ポリケトンの市販品3 脂肪族ポリケトンの用途 脂肪族ポリケトンの物性 脂肪族ポリケトンコポリマーは、多くの魅力的でユニークな特性を備えた比較的新しい …

lca cfp

エンジニアリングプラスチック(エンプラ) とは

エンプラとは、エンジニアリングプラスチック(Engineering plastic)の略語であり、一般的には金属代替で使用出来得るプラスチック樹脂と言われています。 エンプラの特徴としては、耐熱性の高 …

lca cfp

可逆反応(reversible reaction)とは

可逆反応とは原系から生成系への進行だけでなく、生成系から原系への進行も起こる反応です。想定している正方向の反応とは逆方向の反応もエネルギー的に起こり得るときに可逆反応と呼びます。 可逆反応は原系と生成 …