樹脂プラスチック材料環境協会 / Jushi Plastic Material Environment Association

ほしい「原料・材料・素材・機械・加工・技術・環境ソリューション」を持つメーカーと、直接つながる / "Connect directly with manufacturers that provide the desired raw materials, components, machinery, processing techniques, technologies, or environmental solutions."

     

化学用語 用語集

平衡反応(equilibrium reaction)とは

平衡反応(equilibrium reaction)とは原系から生成系への反応と、生成系から原系への反応が同時に進行して一定の原料と生成物の比率に落ち着く反応です。典型的なのが酸性条件でのエステルの加水分解です。酸触媒での反応ではエステルと水の反応によってカルボン酸とアルコールが生じます。しかし、生成系のカルボン酸とアルコールから酸触媒によってエステルと水を生じる反応が進行するため、正方向と負方向の反応が常に競合することになります。水が過剰に存在する場合には生成系に向かいますが、アルコールを添加すれば逆反応が促進されて原系に向かいます。このように成分組成によって原系と生成系の比率が変わって安定するのが平衡反応です。 

平衡反応では反応をおこなったときに長時間待っていれば安定した生成系と原系の比率になります。この時点で反応が停止したわけではなく、生成系に進む反応と逆反応が均衡を保っている状況です。 

高分子合成では平衡反応による合成でモノマーを大量に用いることがよくあります。逆反応よりも正反応を加速するには原料のモノマーを多くするのが効果的だからです。ただ、合成後のモノマーのロスが多いという問題もあるため、不可逆反応による高分子合成が研究されています。

このページに掲載されている企業・商品・材料等情報は、当協会が各企業の公式ホームページに掲載されている情報等を収集した上で、掲載を行っております。情報を精査し正しい情報掲載をしておりますが、当協会がそれを保証するものではありません(情報に誤りがあった場合は、お問合せフォームよりご連絡ください)。また、各種引用元のデータの変更、追加、削除などにより生じる情報の差異について、当協会は一切の責任を負わないものとします。当協会は、当サイトの掲載情報から直接的、または間接的に発生したと思われるいかなる損害についても責任を負わないものとします。  

-化学用語, 用語集
-,

関連記事

lca cfp

アミド結合(amide bond)とは

アミド結合(amide bond)とはカルボン酸とアミンの脱水縮合によって形成される炭素―窒素結合です。広い意味ではカルボニル基とアミノ基によって構成される構造全体を指します。環状構造の場合には分子自 …

接触角が大きい・小さいとは?【接触角一覧】

接触角の説明 接触角(Contact Angle)とは、固体表面に液滴が置かれたとき、液滴の接する点で測定される液体と固体の境界面の角度を指します。この角度は、固体表面の親水性(hydrophilic …

lca cfp

引張試験の種類・方法・試験片厚み

樹脂プラスチックの引張試験は、材料の機械的特性、特に引張強度、伸び、弾性率などを評価するための基本的な試験です。引張試験は、特に成形品やフィルム、シートなどの製品開発や品質管理で広く使用されます。以下 …

lca cfp

メラミン樹脂(MF樹脂/melamine resin)とは

メラミン樹脂(MF樹脂/melamine resin)とは硬度や強度が高い熱硬化性樹脂の一種です。1938年に工業生産が始められてから、メラミン樹脂は安価な熱硬化性樹脂として広まりました。成形性が高く …

lca cfp

共有結合(covalent bonding)とは

共有結合(covalent bonding)とは原子と原子の間に形成される化学結合の一種で、結合に関与する電子対を共有する仕組みになっています。一般的には2つの原子の両方から価電子が出されて共有される …