企業プロフィール
- 正式名称：3M Company（旧称：Minnesota Mining and Manufacturing Company）
- 創業：1902年（米国ミネソタ州）
- 本社所在地：米国ミネソタ州メープルウッド
- 従業員数：約85,000人（2024年末時点）
- 売上高：327億ドル（2023年）
- CEO：ビル・ブラウン（2024年就任）
- グローバル展開：世界70か国以上に製造・販売拠点を持つ
沿革と事業展開
3Mは1902年に設立され、鉱山業からスタート。その後、サンドペーパーや粘着技術を軸に革新的な製品を次々と生み出し、現在は「科学で日常を変える（Science. Applied to Life.）」を理念に掲げ、産業・交通・医療・家庭用品・電子など多岐にわたる分野でソリューションを提供しています。
日本では1960年に日本法人を設立し、現在では国内各地に製造・開発・営業拠点を有しています。
日本国内の拠点一覧
本社・主要オフィス
- スリーエム ジャパン株式会社 本社：東京都品川区北品川6-7-29
- みなとみらいオフィス：神奈川県横浜市西区みなとみらい4-6-2
支店・営業所
- 大阪支店：大阪市北区中之島6-2-40 中之島インテスビル18階
製造・研究開発拠点
- 相模原事業所（R&D・生産）：神奈川県相模原市中央区南橋本3-8-8
- 山形事業所（光学フィルム等）：山形県東根市大字若木5500
- 岩手事業所：岩手県
- 千葉事業所：千葉県東金市
- 茨城事業所：北茨城市関本町冨士ケ丘880-21
主要製品カテゴリと代表製品（抜粋）
3Mは、産業資材から日用品まで、1,000を超える製品カテゴリを持つマルチマテリアルメーカーです。以下に主要カテゴリを紹介します。
◆ テープ・接着剤
- スコッチ™ テープシリーズ：梱包、絶縁、マスキングなど
- 3M™ VHB™ テープ：金属・ガラスの接合向け高強度両面テープ
- 3M™ 接着剤スプレー 77：発泡体や布、紙の接着用
◆ 樹脂・高分子材料
- 3M™ ダイニオン™ フッ素ポリマー（PTFE, FEP, PFA, PVDF）：半導体・化学用途
- 3M™ グラスバブルズ（S60HS, S3240-VS等）：軽量充填材
- 3M™ フルオロポリマー フィルム：バリア性や耐候性に優れる
◆ 研磨材
- 3M™ キュービトロン™ II ディスク：高性能砥粒を使った工業研磨
- 3M™ 不織布ホイール：仕上げ・バリ取り用
◆ フィルム
- ダイノック™ フィルム：内装・外装向け装飾シート
- ファサラ™ ガラスフィルム：ガラス面の意匠・プライバシー保護
- スコッチカル™ フィルム：サイン・ラッピング用途
◆ 医療・ヘルスケア
- ネクスケア™ 絆創膏
- リットマン™ 聴診器
- 医療用固定テープ・ドレッシング材
◆ 個人用保護具（PPE）
- N95マスク
- 3M™ フルハーネス
- 3M™ 防じんマスク（6500QLシリーズなど）
◆ 電子・電力用途
- 3M™ 絶縁テープ（33+, 130Cなど）
- EMC対策フィルム
- バッテリー保護フィルム（電気車・電子機器向け）
◆ 家庭・文具製品
- ポスト・イット® ノート
- コマンド™ フック
- スコッチ・ブライト™ 掃除用品
2025年の経営戦略・動向
- PFAS製造終了：2025年末までに全廃予定
- 新製品開発強化：2024年には新製品の投入が前年比32%増
- 構造改革：グローバルで人員約8,500人削減、オフィススペースを12%縮小
- 重点領域：電子材料、自動車、建築、ヘルスケアなどへの集中投資
持続可能性と環境対策
3Mは1975年から「Pollution Prevention Pays（3P）」プログラムを通じて、廃棄物削減・環境負荷低減に取り組んでいます。2025年末には、有機フッ素化合物（PFAS）の製造と使用を完全に終了予定で、再生可能エネルギー・サステナブル素材への転換を進めています。
